聖地巡礼のバイク旅

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6. 神秘の曽於

今回のLove Osumi Touringのテーマは

「神秘の曽於」

 

曽於(そお)市の最北部、庄内川~溝ノ口川の流域にある神秘なスポットをいくつか紹介させて頂く。

この周辺は大隅半島随一と言って差し支えないほどの神秘なスポットが集まるエリアである。

志布志港からも片道1時間程度の距離なので、日帰り旅(弾丸フェリープランを利用)でも十分に楽しめるエリアだと思う。

 

 

曽於市とは

まずは、曽於市について簡単に紹介させて頂く。

鹿児島県旧曽於郡の末吉町・財部(たからべ)町・大隅町が合併して曽於市が成立したのは2005年。走っていて、その空気感や匂いで畜産と農業が盛んな地域だとわかる。

なお、曽於市は大隅半島のエリアに属するが、宮崎県都城市と三股町、そして鹿児島県志布志市との3市1町において県という枠組みを超えた「都城広域定住自立圏」という取り組みが進行している。

産業・自然・環境・歴史そして文化などそれぞれの魅力を活用して、相互に役割分担の上で連携・協力して地域の活性化を図る取組みらしい。

定住自立圏構想 - 宮崎県都城市

こんな背景もあるし、今回の「神秘の曽於」であは、都城市のエリアも含めて紹介させて頂くこととしたい。

 

溝ノ口川

そして、今回ご紹介する溝ノ口川流域だが、宮崎市の中央部を流れる大淀川の上流には支流・庄内川があり、さらにその上流がこの溝ノ口川となる。

曽於市を代表する観光スポット・溝ノ口洞穴はこの溝ノ口川の北側に位置している。

 

志布志港からのアクセス

志布志港からは1時間程度でこの溝ノ口川の流域まで来ることができる。

特に通行料金が無料の「都城志布志道路」(都城市~曽於市~志布志市を結ぶ約44kmの自動車専用道路)を使えば、あっという間だ。

また、125cc以下のバイクでも、県道63号(志布志福山道路)&広域農道・そお街道を通って約45km/1時間強で到着できる。

前述のそお街道は、本来は起点(終点)は志布志市の西隣にある大崎町なのだが、上図では分かりやすくするために、線を志布志市から引いている。

 

そお街道は整備された広域農道で、信号も少ないので終始走りやすい。

そう、そお街道は「爽快道」なのだ。

(ここで笑って頂けると嬉しいです!)

そして、そお街道を北上し、JR日豊本線を超えたあたり(財部町付近)まで行くと、霧島連山がこんな風に見える。

この時はご覧の通り最高の天気だったので、素晴らしい光景を拝むことが出来た。

無料の都城志布志道路を使う場合でも、途中からそお街道を走ることをおススメしたい。

 

 

今回の紹介エリア

改めて今回ご紹介したいエリアと5つのスポットを確認しておく。

 

溝ノ口川流域の4つのスポットは曽於市(鹿児島県)なのですが、溝ノ口川の下流・庄内川流域ににも関之尾滝という名所がある。

関之尾の滝は宮崎県都城市だが、①関之尾の滝から⑤悠久の森までは実走距離にして約11km。つまりこれらのスポットは1つのエリアと考えて差し支えないと思う。

よって、今回は2つの県を跨いだこれらの5ヶ所を①関之尾の滝から⑤悠久の森への順番で紹介させて頂く。

 

 

①関之尾の滝

関之尾滝は「日本の滝百選」にも選ばれた名瀑である。

幅40m、落差18mと比較的大きな滝で、滝を見物できる展望所も綺麗に整備されている。

広い駐車場に到着するとすでに滝の轟音が聞こえるので、いきなりワクワク感に包まれる。

ご覧の通り、庄内川に吊り橋がかかっていて、ここからはさらに滝に近づけるので大迫力の風景なのだと思うが、この時は工事中でこの橋へはたどり着けなかった。

しかし、その手前の展望台(滝見広場)からでも十分に迫力ある風景が楽しめる。

とにかく、僕が訪問した時はもの凄い水量で大迫力だった。

このエリアでは、この川の名前は庄内川となるのだが、溝ノ口川と同じ(溝ノ口川の下流)なので、曽於市のスポットを巡る際にはここは絶対に外さないでいただきたい。

 ナビの設定に気を付けて!

携帯のナビ(僕の場合はGoogleマップ)で関之尾の滝を行先にセットする時は、関之尾の滝ではなく「たきの駅せきのお駐車場」か「関之尾公園」にした方が良いと思います。

僕は関之尾の滝をセットしてしまい、その結果、関之尾の滝の南側へルート案内されて「ここはどこ?」とかなり迷ってしまいました。

 

【2023年11月現在の情報】

関之尾公園リニューアル事業における工事に伴い、令和6年3月31日までは関之尾公園緑の村および北前公園を閉鎖しているそうです。

詳しくは緑の村管理事務所および都城観光協会事務局へ連絡して確認してください。

都城観光協会 
電話:0986-38-2460
メール:info@miyakonojo.tv

関之尾滝 - 一般社団法人都城観光協会

 

 

②溝ノ口洞穴

関之尾の滝の次は溝ノ口洞穴を紹介させて頂く。ここからは鹿児島県曽於市となる。

関之尾の滝からは一旦、県道を北上して、その後は溝ノ口川の北側道路を西へと進んで行くが、実走行距離で4.5kmほどで10分程度で到着できる。

 携帯の電波が繋がりにくい

この時、少し気を付けて頂きたいのは、溝ノ口洞穴の近辺は携帯電話がつながりにくいということ。

僕はソフトバンクを使っており、キャリアによって差があるのだと思いますが、やはり繋がりにくいことは同様のようです。

したがって、関之尾の滝を出発する時に、携帯ナビなどに行先(溝ノ口洞穴)を設定することが大事です。(上図の赤色の点線で囲ったエリアまで来てからは、ナビ設定ができない可能性があります)

また、携帯電話が繋がりにくいということに加えて、溝ノ口川から北上していくアクセス道は狭いので、行き交う車やバイクに気を付けながら進んで行くことをお忘れなく。

 

溝ノ口洞穴の手前には、比較的広い駐車場があり、トイレも設置されている。これは本当にありがたい。

そして、駐車場から洞穴の敷地内に入っていくと赤い鳥居がある。ここは神聖な場所だよと教えてくれているようだ。

さらに進んで行くと、目の前に大きな洞穴の入口が見える。

下の写真は2度の目の訪問の時に、先に来られていた方の後ろから撮った写真だが、洞穴の大きさがよく分かるのではないかと思う。

溝ノ口洞穴は、霧島山系の湧き水が侵食し、数千年の長い年月をかけて作られたといわれていて、横14.6m、高さ最大6.4mあり全長は200m以上あることがこれまでの調査により確認されているそうだ。

そして、洞穴の入口に近づくと明らかに空気感が変わることに気づけると思う。

もしかすると怖いと感じることもあるかもしれないが、それは恐怖ではなく畏怖なのだろうと思う。

日本百名洞の一つに数えられるこの洞穴には「神聖」という言葉がぴったり当てはまる気がする。

 

加えて、洞穴の入口には観音菩薩が祀られている。

その意味合いを知ろうと調べてみてもよく分からなかった。ご存知の方がいらっしゃればぜひ教えてください。

ただ、ここが神聖な場所であることは間違いがなく、訪れる人(我々)も静かに、そして清らかにここでの時間を過ごすことが求められているのではないかと思う。

なお、洞穴の入口から数メートルで入口からの光は届かなくなる。その先へ行こうと思うと、かなり強力な光を放つ懐中電灯でも無ければ先が見えない

入口付近に貸し出し用の懐中電灯が置いてあるが、正直な感想を述べるとあまり役に立たない。

僕は、次また来る機会があればLEDの強力なライトを持って来ようと思う。奥まで行こうと思う方は、ぜひ気を付けてください。

僕が最初にここを訪れたのは2022年11月のこと。

時間の関係もあるのかもしれないが、僕が到着して帰るまでの間、他の観光客はいなかったので上のような写真を撮ることが出来た。

ただ、ここで一人でいるとかなり心細いと感じたのも偽らざる心境。

他の人たちがいるといい写真が撮れないし、一人だと心細いという変な矛盾を感じてしまったのもここの想い出である。

空気はとても澄んでいて、心が清らかになるような溝ノ口洞穴。

いずれにしても、また訪れたいスポットの一つだし、大隅半島北部を巡るライダーさんにはぜひ訪れて頂きたいおススメのスポットだ。

 

 

③三連轟の滝

溝ノ口洞穴からさらに西に進むと、三連轟の滝がある。三連轟は「さんれんとどろ」と読むそうだ。

前述の通り、携帯の電波が繋がりにくいので溝ノ口洞穴で次の三連轟の滝をナビにセットしようと思ってもできない可能性が高いので気を付けて頂きたい。

 

ただ、溝ノ口洞穴からここへの経路は簡単で、ナビ無しでも問題ないと思う。

溝ノ口洞穴から、来た道を戻って溝ノ口川沿いの道路(T字路)まで来たら、ここを右折し、そしてそこから三連轟の滝までは道なりに約2km/数分で到着できる。

駐車場は比較的広く、トイレも設置されているので分かりやすいと思う。

ただ、溝ノ口洞穴の方面から来ると「三連轟の滝」の看板は逆向きに設置されているので、通り過ぎてしまわないように気を付けてください。

さて、バイクを止めて滝の入口へと歩いて行くと、50mくらい先の左側に滝への入口(階段)がある。

この入口には、「遊泳禁止」の看板があるだけだが、比較的整備された舗道なのですぐにわかると思う。

そして、少し歩いて下ると、溝ノ口川に掛けられた橋があって、そこから滝を眺めることが出来る。

橋の上で、進行方向に向かって左を向けばこんな感じの風景が目に入る。

下の写真の正面にある大きな段差のあたりが三連轟の滝である。

そんなに大きな滝ではないし、僕が来た時はご覧のように水量が少なく「滝はどれ?」となってしまったのだが、後に調べたらこれ(上の写真、正面やや左の崖)が三連轟の滝だということが分かった。

水量が多い時は、名前の通り3段に落ちてくる水流の轟音が凄いようだ。

 

なお、橋の下に行くとこんな風景も見られる。

もしかすると水量が多いときは、ここへは降りられないのかもしれないが、幸か不幸か僕が訪問した時は水量が少なかったのでいい感じの神秘な風景だった。

 

 

④桐原の滝

続いては、「桐原の滝」を紹介させて頂く。

曽於八景のひとつに数えられる桐原の滝は高さ12メートル、滝幅は40メートルの大きさで、流れ落ちる水のしぶきが光の加減で滝に虹をかけることもあるそうだ。

 

三連轟の滝から桐原の滝までは、約2kmで10分以内で到着できる。

電波の関係でナビの設定が出来ない場合でも、赤丸点線の交差点で右折することを間違えなければ道なりに進んで到着できる。

この看板にも見られる通り、「大川原峡渓谷周遊ルート」との文言が出てくるが、この大川原峡とは、大淀川の上流部(つまり溝ノ口川あたり)にあり、曽於八景の一つに挙げられるほどの景勝地だそうだ。

「三連轟の滝」「桐原の滝」そしてこの後に紹介する「悠久の森」などが大川原峡渓谷に当たるそうだ。

 

この桐原の滝の駐車場も広く、車もバイクも止めやすい。

なお、全体的に川の方に向かって地面が傾いているので、バイクを止める時は倒れないように気を付けて止めてください。

 

滝への入口は、駐車場から少し西に坂を上ったところにある。

「滝への入口」などの表示が無いので少しわかりにくいかもしれないので、見逃さないように気を付けて頂きたい。

そして階段を降りるとこんな景色が観らる。

かなり間近で観れるのでそこそこの迫力だと思う。

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滝の下流のエリアは少し広がっていて、様々な角度から滝を見ることが出来る。

ただ、桐原の滝の周辺は、階段も舗道もそんなに完璧に整備されているとは言えないので足元には気を付けてください。


 

 

⑤悠久の森

「 溝ノ口川流域の神秘スポット」の最後に悠久の森を紹介させて頂く。

桐原の森から1km/2~3分の距離で到着できる。

上図Aの部分、少し坂になっているところをUターンするので気を付けて頂きたい。

また、Bの部分はそのまま道なり右に川沿いを走ってしまいそうになるので、この看板を見逃さないでください。(この看板の左を進みます)

 

この悠久の森だが、マイナスイオンに包まれた空気の美味しい針葉樹・広葉樹の森林で、「緑ときらめきの感動を与えてくれる森を永久に残していこう」との意味合いで、悠久の森と名付けられたそうだ。

正直なところ、僕は悠久の森のほんの一部しか知らないが、駐車場から整備された遊歩道に沿って森の奥に歩き出して感じたのは、時間さえあればもっと歩き続けてみたいということだった。

とにかく空気が美味しくて、心が癒される感じがしたのは間違いない。

ここへ来たのは11月の上旬だったが、あちこちで川のせせらぎが聞こえるし、木漏れ日がまたいい感じだった。

もう少し後だったら素晴らしい紅葉を楽しめたんじゃないかと思う。

近くにはキャンプ場もあるし、夏でも涼しいような感じもするので、そういった過ごし方もいいのかもしれない。


まとめ

というわけで、今回は「神秘の曽於」と題して、庄内川~溝ノ口川流域の神秘なスポットをご紹介させて頂いた。

 

志布志港からはそお街道で1時間もあればこのエリアに来ることが出来る。また、関之尾の滝から悠久の森までは約10kmで30分もあれば移動できる。

つまり、それぞれのスポットでどれだけの時間を使うかにもよるが、このエリアで多くの時間を使うということでもないと思う。

したがって、この後は錦江湾に出て桜島を眺めるというプランもあるし、志布志に戻って志布志のスポットを巡ってさんふらわわあの出航までの時間を調整するというプランもある。

例えば、悠久の森の後に、中茶屋公園から桜島を見て、さらに道の駅たるみず・湯っ足り館を経て志布志港に帰るとしたら総走行距離は160kmで3時間半程度。

そこにそれぞれのスポットでの観光時間を加えたらちょうどいい日帰りツーリングプランになるような気がする。

 

(おわり)

 

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