今回のLove Osumi Touringのテーマは
「桜島」
鹿児島のシンボルの一つである桜島ですが、ツーリングの途中にこの雄大な姿が見えるとテンションはアゲアゲです。
錦江湾の周辺には、その山容がきれいに見えるスポットがたくさんあるので、今回はその紹介をしたいと思います。
”大隅半島”の範囲の定義
その本題の前に、改めて「大隅半島」の区域について確認しておきます。
まずはWikipediaの説明を引用させてもらいます。
大隅地方は、行政区域としては鹿児島県のうち曽於地区と肝属地区の4市5町を指すのが一般的である。
地形的にはそのうち曽於市の一部(旧末吉町・財部町)が除かれ、反対に霧島市の一部(旧福山町)が半島に属するものとされる。
また、半島振興法の指定を受けている「大隅地域」としては、大隅地方の他に桜島全域と宮崎県の一部も属する。
このように、行政区域、地形的観点、半島振興法の扱いがそれぞれに異なるわけです。
したがって、このLove Osumi Touringで採り上げる範囲としては・・・
行政区域の大隅半島(志布志市・曽於市・鹿屋市・垂水市・大崎町・東串良町・肝付町・南大隅町・錦江町)に加えて、以下のエリアも大隅半島に属するものとして情報発信する対象にしたいと思います。
- 霧島市の一部(旧福山町)
- 桜島が見える範囲
- 宮崎県串間市そして日南市
また、曽於市や志布志市と広域定住自立圏を形成する宮崎県都城市と三股町も大隅半島に準じる地域として取り扱わせて頂くことにします。
桜島とは
というわけで、Love Osumi Touringのエピソード3は、鹿児島のシンボルともいえる桜島をテーマとして、その魅力に迫ってみたいと思います。
桜島は、鹿児島県の鹿児島湾(錦江湾)にある東西約12km、南北約10 km、周囲約55 kmの火山で、名前の通りかつては「島」でした。
しかし1914年(大正3年)の「大正大噴火」により、大隅半島と陸続きになったそうです。
なお、行政区域としては、地続きの垂水市ではなく、対岸の鹿児島市となっています。
上記の写真は2022年11月の早朝にフェリー船上から撮った写真ですが、噴煙が上がっているのがよく分かりますね。そう、桜島は今でも噴火を続けています。
この前夜、僕は桜島の南側(国道224号)をバイクで走ったのですが、ヘルメットのシールド(スモークシールド)を開けて走ったため、顔に無数の小さな石が当たりました。
あれは火山灰だったのだろうと思います。
桜島を臨む場所
これまでの大隅半島ツーリングでは、色んな場所から桜島の雄姿を見てきました。
その中で、厳選の3ヶ所(黄色文字)と、ややおススメの3ヶ所(白色文字)をご紹介したいと思います。
なお、この中での「指宿スカイライン・須々原展望台」は明らかな薩摩半島になるのですが、いい場所だったのでサラリとご紹介することにします。
道の駅たるみず・湯っ足り館(垂水市)
足湯に浸かりながら間近に桜島が見える場所として、あまりにも有名なのが「道の駅たるみず・湯っ足り館」
桜島の東南東、国道220号沿いにあるこの施設から見える桜島が大好きで、過去に3度訪問しています。
ただ、こんなにきれいに見えたのは2回目の時だけでした。(最初は曇り空、3回目の時は雨模様で桜島には雲がかかっていました)
CMのオマージュ
僕がこの「道の駅たるみず・湯っ足り館」が好きな理由は、純粋にここから見える桜島が美しいということに加えて、ここが以前流れていた「さんふらわあのCM」の撮影場所でもあるからです。
「弾丸フェリー® (弾丸割引)」 | フェリーさんふらわあ (ferry-sunflower.co.jp)
ヘルメットをかぶったライダーが足湯に浸かりながら桜島を眺めている姿を何百回と見て「いつかはこの真似をして写真を撮ってみたい」と思っていました。
というわけで真似してやってみたのがこれ。
この写真がとても気に入っていて、いろんな場面で使っています。
ご飯も美味しいよ
ここ「道の駅たるみず・湯っ足り館」を桜島のビューポイントとしてご紹介したわけですが、ここは道の駅なので、ご飯も食べられるし、お土産も売ってます。
錦江湾と言えば、やはりカンパチ。
レストランではそのカンパチの漬け丼やお刺身の定食が提供されています。
ぜひお試しを!
鴨池港&垂水港(鹿児島市・垂水市)
錦江湾を渡るフェリーは、下図の上から順に「桜島フェリー」「鴨池・垂水フェリー」「フェリーなんきゅう」の3社が運航しています。
今回はこの中で「鴨池・垂水フェリー」から見える桜島をご紹介します。
(A)これは垂水港近くの洋上から撮った写真。ほぼ真南の方角から見た桜島です。(2021年秋)
(B)これは鴨池港近くの洋上から撮った写真。西南西の方角から見た桜島です。(2021年秋)
このフェリーは、桜島の南側を通って鴨池港と垂水港とを約50分で繋いでいるのですが、いずれの写真も太陽の光を背にして撮っているので、桜島の山肌が綺麗に見ることが出来ますよ。
「鴨池・垂水フェリー」は概ね1時間に一度の割合で運航しています。
桜島をこれでもかというほどじっくり見れますので、フェリー船上もビューポイントとしてかなりおススメです。
中茶屋公園(霧島市)
そして、巡礼的おススメビューポイントの3つ目が霧島市にある「中茶屋公園」。
2022年秋のツーリングで曽於市から垂水市へと走っていく際に、偶然に発見したスポットです。
日本百景展望所という看板が目に入り、慌ててバイクを止めて公園に入ってみました。
Googleナビが示すとおりに走った結果なので事前には全くのノーチェックでしたが、これだけの風景が見れたことにとても感動しました。
ところで、桜島の山頂付近に太陽が沈む様子を「ダイヤモンド桜島」というのをご存知ですか?
中茶屋公園はそのダイヤモンド桜島を見ることが出来るビューポイントとして有名だそうです。
この時は、中茶屋公園ではダイヤモンド桜島を見ることが叶いませんでしたが、このあとに国道220号を道の駅たるみず・湯っ足り館に向けて走っている途中にこんな素晴らしいダイヤモンド桜島を見ることが出来ました。
巡礼的「桜島ビュー」ツーリングプラン
というわけで志布志港から日帰りで行ける桜島ビューのツーリングプランを考えてみました。一つのモデルプランとして参考にしてもらえれば幸いです。
大隅半島の北半分をぐるりと巡りながら、桜島を違う角度から眺めてみようというプランです。錦江湾を渡るフェリーを利用します。
フェリー利用の場合は時間が気になりますが、さんふらわあの弾丸フェリープラン(現地1日プラン)で志布志を基点に日帰りできるプランとして考えてみました。
8:55に志布志港に到着した後、下船時間を考慮し、志布志港ターミナルの出発時刻を9:30と考えました。
ここから垂水港へと向かいます。所要時間約80分と見込んでいます。
そうなると、垂水港を11:40に出航するフェリーを利用することになるので少し時間に余裕ができます。
こんな時は、ルート途中にある鹿屋市の「鶏屋ひらはら」で鶏の刺身を買って、船内で食べるというプランがおススメです。
垂水港11:40発のフェリーで鴨池港に渡ります。
鴨池・垂水フェリーはドライブスルー式の料金システムなので乗船前にバイクを下りてチケットを買いに行くという手間が無いのが便利です。
出航時間ギリギリに行っても、満載になってない限り乗せてもらえるようです。
料金は大型バイクで1100円です。
港を離れたら、いきなり桜島が目の前に飛び込んできます。
船上から美しい桜島をこれでもかというくらいに堪能して下さい。
乗船時間は50分ですし、船内にはご飯を食べるテーブルもあります。
先ほど仕込んだ美味しい鳥刺しに、船内で売っている名物の南海うどんを組み合わせたら豪華なランチになりますよ。
11:40発のフェリーに乗れば12:30頃に鴨池港に到着できます。
そして、そのまま鹿児島の市街地を走って鹿児島港(桜島フェリー乗り場)へと向かいます。鴨池港からは6km/15分くらいの距離です。
桜島フェリーは鹿児島市の公営で、平日の昼間で1時間に3本、土日の午後は1時間に4本の運航があるのでとても利便性が高いです。
所要時間は15分で、料金は大型バイクで730円です。
料金は、桜島港到着後に支払います。ここもドライブスルー方式なので便利です。
なお、料金所の係員さんにバイクの排気量を自分から申告してあげるのが良いと思います。
それにより
- 自分「料金はいくらですか?」
- 係員さん「排気量は?」
- 自分「〇〇ccです」
- 係員さん「~円です」
という会話が省けるので、お互いの時間効率が高まります。(それは垂水港でも同じです)
ちなみに、この桜島フェリーの船上からも間近に桜島を見ることが出来ますが、僕は夜にしか乗ったことが無いのでその景色は分かりません(涙)
ここまでの流れだと、桜島港に到着するのは13:20頃だと思います。
桜島港からは、桜島の南側の麓・国道226号を東に進んで行きます。次の目的地、道の駅たるみず・湯っ足り館までは、18km/25分くらいの距離です。
この写真は国道224号から撮ったものですが、「今、大噴火が起きたらヤバイ」と思うほど近くに噴煙が見えました。
この辺りの景色は大迫力ですね。
さらに東に進んで行くと、桜島と大隅半島とがつながっている部分に「桜島口」というT字交差点がありますが、そのあたりからこんな景色が観れます。
下は日没直後の写真ですが、約45㎞先にある開聞岳がこんなにきれいに見えるのです。
道の駅たるみず・湯っ足り館に到着するのは遅くても14時頃だと思います。
この後に志布志港からさんふらわあに乗って帰る場合、そろそろその時間を少し気にしておかなくてはなりません。
さんふらわあ さつま/きりしまの出航時刻は、月~金・・・17:55、土・・・18:30、日・・・17:00となっています。(いずれも2023年11月現在)
一方、道の駅たるみず・湯っ足り館から中茶屋公園を経由して志布志港へと帰る場合は、約56km/80分の距離。
出航の1時間前にはチェックインしないといけないので、そこから逆算して道の駅たるみず・湯っ足り館と中茶屋公園で使える時間を考えないといけません。
したがって、日曜日にさんふらわあに乗る場合は、次の中茶屋公園は諦めないといけないかもです。
道の駅たるみず・湯っ足り館(垂水市)から中茶屋公園(霧島市)までは18km/20分の距離。
高台にある中茶屋公園からの桜島を眺めた後は、志布志港までのラストランとなります。
中茶屋公園から志布志港までGoogleマップで検索すると3つのルートが提示されます。
短距離・短時間なのは、紺色のルート(県道63号ルート)ですが、このルートはワインディングで楽しい反面、その分リスクがあるのと前に遅い車でもいたら一気にペースダウンします。(経験者は語る)
また、距離には違いがあっても所要時間には大差ないようなので、この先の時間に余裕がない場合は、最もリスクが少ない国道10号で東進し、都城志布志道路(無料の自動車専用道)を通るルート=赤ルートをおススメします。
ツーリングプランの整理
あらためて「巡礼的”桜島ビュー”ツーリングプラン」を整理します。
志布志港 ▶ 垂水港 ▶(フェリー)▶ 鴨池港 ▶ 鹿児島港 ▶(フェリー)▶ 桜島港 ▶ 道の駅たるみず・湯っ足り館 ▶ 中茶屋公園 ▶ 志布志港のプランでは、総走行距離は約170kmです。
普通に走れば4時間までで走破できるのですが、途中で2回もフェリーを使うプランなので、そこがポイントとなるプランとなります。
海岸線を走り、フェリーに乗り、洋上を含めた数か所から桜島を見て、最後は内陸部を走って志布志港へ戻るというとても楽しいルートなので、ぜひおススメしたいツーリングプランです。
その他のビューポイント
さすがにここまでに紹介した3ヶ所ほどではありませんが、次に紹介するポイントも捨てがたいです。ご参考までに。
ユクサおおすみ海の学校(鹿屋市)
ここユクサおおすみ海の学校のことは別の機会にゆっくりご紹介しようと思いますが、ここからも桜島を見ることが出来ます。
このようにかなり遠くにしか見えませんが、逆に目を向けてみると開聞岳も見える凄い場所なのです。
パノラマパーク西原台(南大隅町)
パノラマパーク西原台のことも別の機会にご紹介しようと思っていますが、標高439mの展望所からは錦江湾の全容を見渡せます。そして北の方角に桜島が見えます。
ただ、ここまで下るとかなりしんどいです(笑)
⑥須々原展望台(鹿児島市)
最後は薩摩半島から見える桜島です。
2021年の「九州縦断ツーリング」の時に指宿スカイラインを走り、その途中にここに寄りました。
展望台から桜島までは、直線距離で20kmくらいあるようですが、やはり、鹿児島市街地、錦江湾、桜島がセットになったショットっていいですね。
まとめ
というわけで、Love Osumi Touringのエピソード3は桜島のツーリングプランをご紹介しました。
ご参考にしていただければ幸いです。
最後に、今後のLove Osumi Touringのブログプランをご紹介して自分へのプレッシャーにしようと思います(笑)
- おおすみのパワスポ巡り
- 絶景ロード・内之浦の海岸線
- 志布志を攻めろ
- 庄内川沿いの秘境を巡る
- 大隅の隣を侮るな
- 高台ビューポイント巡り
他多数です。
次もよろしくお願いします。