聖地巡礼のバイク旅

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徹底検証『フェリー旅は高いのか?』

こんにちは。今日もご訪問ありがとうございます。

昨年、九州ツーリングからの帰りの”さんふらわあ きりしま”船内で、誰かが「フェリーの旅って、これだけの豪華な船内で、これだけの快適な旅が出来れば多少は高くても満足できるよね」と話していました。

その話を聞いて、「豪華な船内で快適な旅なので満足」という部分には完全に同意なのですが、「多少は(料金が)高くても・・・」という部分には少し違和感を覚えました。

自分とバイクを運んでくれて、しかも寝ている間に目的地(九州あるいは関西)に送り届けてくれるので、それなりの料金がするのは当然です。

一方、関西と九州との往復はバイクで自走する場合、その時間・労力は大変なものですし、高速道路料金・燃料代・そしてホテル代を考えてみるとこれもそこそこの金額となります。

そう考えると、実はフェリー旅の方が安いのではないかと仮説が僕の頭の中に浮かびました。

そこで今回のブログは、「九州をツーリングする際、現地へは自走で行くのとフェリーで行くのとどちらがお得か」・・・その検証をしてみたいと思います。

まずは、物語風のケーススタディからです。

 

 

ケーススタディ

論争の始まり

今年30歳になるA君とB君は、ともに大阪城の近くに住んでおり、幼い頃から仲のいい友達です。そして、高校生の時からバイクに乗っており、今では同じ大型のバイクを所有しています。

ある日、この二人が「ライダーの聖地と呼ばれるやまなみハイウェイを走ってみたい。そして阿蘇とか久住高原へも行ってみたいよな~」という話で盛り上がっていました。

そこまでは良かったのですが、九州へは自走で行くのか、フェリーを利用するかで論争を始めてしまいました。

A君は「バイク乗りたるものツーリングはすべて自走するのが正しい。」と主張し、

B君は「かなりの遠距離だし、フェリーが就航している地域なら無理して自走することもない。フェリー旅は楽しいよ」と言っています。

その隣でA君とB君の話を聞いていた共通の友人C君は、それぞれの考えや価値観には尤もなところもあるので、一概にどちらが正しいとは言えないなと感じていました。

しかし、

A君が「フェリー旅は楽かもしれないが金額的に高い」と言いだし、それに対しB君は「それは違う。実はフェリー旅の方が安いんや」と反論したため、話はさらにヒートアップの様相を呈してきました。

もちろん、A君はフェリー旅が快適で優雅なものであることを否定しておらず、B君も時間に余裕があり、体力的にも問題ないなら自走で九州へ行くのもありだと考えています。

シミュレーションしてみる

そこでC君は二人に対し「それならば金額的にどちらが有利なのかをシミュレーションし、それも含めてどちらに総合的な優位性があるのか判断してはどうか」と提案してみました。

この2人は、すべてサラリーマンであり、土曜日と日曜日に絡めて有給休暇を取得できるのはせいぜい金曜日か月曜日のみ。つまり、彼らに与えられる休日は、土日を絡めて3日間です。

そこで、金曜日に大阪を出発し、土曜日に九州をツーリングし、日曜日に帰ってくるという想定でのシミュレーションを行うこととなりました。

この3日間を有意義に使うには、金額だけにとどまらず、効率性や疲労度(月曜からの仕事に疲れを残さないこと)も含め、総合的にみてどちらが有利なのかを判断する必要があります。

そして、C君は自身のシミュレーションプランを以下の通りとし、A君とB君に提示したところ二人は納得しました。

 

シミュレーション条件

共通の条件

  1. 出発日は2023年2月17日(金)とする。
  2. 2023年2月18日(土)にやまなみハイウェイ&阿蘇や久住高原などの周辺道路を走るものとする。(それまでに到着しておく)
  3. 疲労度を考え、無理なプランは立てないものとする。

 

自走プランの条件

  1. 2023年2月17日(金)を往路日、19日(日)を復路日とする。
  2. 大阪城(法円坂IC)から別府市(別府IC)までは高速道路を利用する。途中での観光は行わない。高速道路料金は、その曜日および走行時間帯に適用されるETC料金とする。
  3. 高速道路での平均走行速度は90km/hとし、走行2時間に一度は20分の休憩をとる。
  4. 走行中の休憩が食事タイムにあたる場合は、その際の休憩時間は50分とする。
  5. 宿泊は一般のビジネスホテルクラス(素泊まり)とし、料金は7,000円とする。
  6. 人間の通常生活を想定し、ホテルには午後7時までには入ることとする。
  7. ガソリン単価は185円/L、燃費は23km/Lとする。

 

フェリー旅の条件

  1. やまなみハイウェイの入口に最も近い港は別府港なので、フェリーさんふらわあの大阪南港~大分・別府港航路を選択する。
  2. 大阪城(法円坂IC)から大阪南港までは阪神高速道路を利用する。
  3. フェリーさんふらわあでの客室のグレードは、ビジネスホテルに相当するプライベートシングル(または同等クラス)とする。
  4. 出航時間の1時間前に港に到着するように自宅を出発する。
  5. ガソリン単価および燃費は、自走プランと同じとする。

 

この条件において、以下の料金を比較し優位性を判断する。

  • 自走プランは、大阪~別府の高速道路料金+燃料代+宿泊代の合計金額
  • フェリープランは、大阪市内の高速道路料金+燃料代+フェリー乗船代の合計金額

 

シミュレーション結果

自走プラン

  1. 往復の交通費と宿泊費との合計は約45,000円
  2. 距離、走行速度、休憩時間から換算した方道の所要時間は約9時間

  • 前日宿泊のため2月16日(金)午後7時に別府市に到着するためには、大阪城近くの自宅を同日午前10時に出発する必要がある。
  • また、2月17日(土)の夜は別府に宿泊するので、18日(日)の午前8時に現地・別府市を出発したとして、大阪の自宅に帰着できるのは午後6時頃となる。

フェリープラン

  1. 往復のフェリー代(ここに宿泊費用も含まれる)と、大阪城付近から大阪南港までの交通費(ガソリン代+高速代)の合計は約39,000円
  2. 寝ている間に現地に着くので、A君が別府に到着したころに大阪南港を出発することになる。
  • 2月16日(金)のフェリーさんふらわの出航時間は19時55分なので、18時頃に大阪城近くの自宅を出発すれば十分間に合う。
  • また復路では、2月17日(土)19時35分が船の出発時間なので、18時までに別府港に帰ってこれれば帰りに間にあう。
  • そして、大阪南港には2月18日(日)午前7時35分に到着するので、自宅には午前9時頃には戻れるものと思われる。

2つのプランの比較(上記の詳細)

上記フェリー料金にはバイク搬送料金も含んでいます。

 

結論

ここまででの結論です。

  • 金額の比較では、フェリープランの方が安い

この結論だけでも良いのですが、

  • フェリープランは、遅く出発し、早く帰ってこれる(時間効率がいい)
  • 寝ている間に現地に着くので快適性においてもフェリーが勝る。

というメリットもあります。

したがって、金額だけではなく、効率性・快適性を含めた総合的は判断でも、

さんふらわでの船旅、これ一択です。

 

 

「参考までに」

続いて、大阪~鹿児島(大隅半島)のシミュレーションをやってみましたが、結果は同じです。鹿児島県(大隅半島でも薩摩半島でも)へは、結果は同じでフェリーさんふらわあの旅しかありません。

やはり大阪(関西)からの九州ツーリングは、フェリーさんふらわを利用して行くのが最適の選択だと思います。

 

「オプション比較」

今回のシミュレーションにおける自走プランで、

  • 帰りは宿泊せずに大阪へ帰るプラン

やまなみハイウェイを走ったのち、そのまま大阪に帰るとなると、大阪に帰宅する時間は2/19(日)の午前3時~4時となります。

この場合の料金は38,000円(フェリープランより1,000円安い)ですが、相当しんどいと思います。

 

  • 往復ともに途中でテント泊するプラン

宿泊代を浮かせるためにテント泊する!という人もいるでしょうが、この場合の料金は31,000円となります。ただ、この案との比較をするために、フェリープランではの客室を最低ランクのツーリスト(大部屋)を選ぶことにします。すると、フェリープランは33,000円程度となります。

 

  • 「高速道路を使わないプラン」

片道644kmをすべて一般道で行くとなると片道で20時間くらい(走行16時間+休憩4時間)はかかるので、金~日の3日間で完結させるのは不可能です。

よって比較の対象からは除外しています。

 

 

ブログ後記

というわけで、今回のシミュレーションでは上記の結果となりました。

絶対額で見ると安い高いの感じ方は人それぞれでしょうが、自走とフェリーとは、様々な観点で比較してみても、やはり総合的に考えるとフェリー案一択のようです。

 

なお、当然のことですが、今回のシミュレーションを行うにあたっては、フェリープランが有利に操作したとならないように、極めて高い客観性を持って公正に行ったシミュレーションであることをここで改めて申し上げます。

 

また、それでもやはり自走が好きだという方を否定しているわけではありませんので、その点もご了承願います。

 

このシミュレーション結果に加え、やはり船の旅には、そこにしかない特別感があると思います。

「自走派」の皆さんにも一度はフェリー旅をお試しいただきたいと思います。 

 

今回も最後までありがとうございました!

 

(おわり)

 

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今回もありがとうございました!

 

 

 

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