聖地巡礼のバイク旅

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スーパーカブ110で暗峠を走ってみた

こんにちは。今日もご訪問ありがとうございます。

昨年11月、スーパーカブ110(JA56)で暗峠(くらがりとうげ)を走ってきました。

日本屈指の酷道ということで有名になったこの峠道ですが、面白く楽しかった半面、遊び半分で行くとリスクも大きいと思いました。

 

 

 

 

 

暗峠とは

暗峠(くらがりとうげ)とは、大阪府と奈良県とに跨る国道308号の生駒山にかかる部分の峠道で、別に真っ暗な道でもないのですが、このように呼ばれています。

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国道308号とは、大阪市中央区と奈良市の三条大路とを繋ぐ一般国道ですが、大阪市内から東大阪市にかけての区間は「中央大通り」と呼ばれていて、第一次緊急輸送道路(広域緊急交通路)にもなっている幹線道路です。

そして上には阪神高速道路、下には地下鉄中央線・近鉄けいはんな線が並走しており、大阪の東西の大動脈と言って差し支えないと思います。

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一方、この国道308号も生駒山を越える際にはこんな感じになります。車一台がやっと通れる幅ですね。

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そして、この後は「山越えの狭い急坂の道」となります。

その山越え部分が「暗峠」と呼ばれているわけですが、この暗峠はある異名を得て有名になりました。

 

 

日本屈指の酷道

その異名とは「日本屈指の酷道」

  • まあ「屈指」と言っても、その基準は人それぞれに色々あるでしょうから、ここはそのことには拘らずに話を進めたいと思います。
  • ということで「暗峠は屈指の酷道ではない」などの意見もあろうかと思いますが、そこは大らかに受け止めてください。

 

その屈指と言われる理由は、この暗峠の斜度によるようです。

大阪側から奈良方面に上っていくとき、最も急なところの最大傾斜勾配31%(傾斜計での簡易測定では傾斜角度26度)なのだとか。

確かに麓から標高455mの山上に向かってほぼ真っ直ぐに登っていく道なので、それくらいの斜度があっても何ら不思議ではありません。

 

下の写真は、暗峠の途中(大阪側へ下る時)で撮ったものですが、この辺はまだ緩やかな方です。

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伊勢参宮道だった暗峠

ちょっとここで暗峠の昔話を。

この暗峠は、かつては河内(大阪)と大和(奈良)とを結ぶ交通の要衝で、伊勢神宮への街道の一つだったそうです。

僕のご先祖様もこの道を越えてお伊勢参りをしたのだと思います。

 

僕が物心ついたころには既に阪奈道路(大阪府大東市から奈良の尼ヶ辻を結ぶ山越え道路) が開通してましたし、今では阪奈トンネル(有料自動車道の第二阪奈道路)が開通しています。

なので、現在の大阪~奈良間の道路アクセスは抜群に良いと行って良いと言って差し支えないと思います。

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したがって東大阪市に住む僕にとっての暗峠とは「奈良へ行く道路」ではなく、「小学校の遠足で行くところ」「生駒山ハイキングの途中に通る(歩く)道路」という印象しかありません(笑)

この狭く傾斜の厳しい道が昔の幹線道路だったことに驚きを隠せません。昔の人はホントに偉かったのですね。

 

 

暗峠にチャレンジ

では話を元に戻します。

この暗峠ですが、凄い斜度を持つ日本屈指の酷道という噂が広まり、最近は、観光やハイキングに加え、自転車サイクリングやバイクツーリングで訪れる人が多いようです。

実際、僕もYouTubeでバイクで暗峠を越える動画をたくさん拝見しました。

 

ということで、僕も一度、バイクでこの坂を登ってみようということで、スーパーカブ110で行ってきました。

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地元の方にとっては生活道路でもあるのでご迷惑になってはいけないのですが、かつての思い出の場所を再訪するっていう名目で、小学校の遠足以来、数十年ぶりに行ってみました。

 

結論から申し上げると、頂上まで楽しく往復してきたのですが、「難なく登れる」と言えるほど易しくはなく、リスクを考えた走りをしないと危ないと思いました。

 

 

安全・快適に走るために

実際に走ってみて、僕なりに見出した暗峠を安全かつ快適に走る条件は以下の3つだと思います。

  1. そこそこのパワー
  2. ベタ足つきのバイク
  3. ブレーキ強化

バイクのパワーは必要

まずパワーですが、僕のスーパーカブ110の場合、サードギアは使えず、ローギアでしか登れないところも多々ありました。(ちなみに僕は184㎝×86㎏)

 

しかしローギアだけだとエンジンが相当うなりをあげて煩いし、振動も大きいのでやはりセカンドをしっかり使えるパワーのあるバイクが必要だと思います。

パワーが無くて急坂で止まってしまったりすると危ないと思います。

 

下の2枚の写真が暗峠の最大斜度の場所です。ここはS字カーブになっています。

ここでコケたりすると、バイクが下へ滑り落ちる可能性もあると思います。

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足つきは重要

斜度のきついところで停車するのは厳しいです。

僕は上り坂の途中で写真を撮ろうと思い停車してみたのですが、前輪ブレーキだけでは前輪タイヤがグリップせず下にずれ落ちていきそうになりました。

この時、右足はブレーキペダル、左足もかなり踏ん張ってバイクを支えていました。結果、写真撮影は危ないと思い諦めました。

 

また、斜度のきつい場所で対向車が来たりして停車しようと思った時、足つきが不安定なバイクなら立ちゴケのリスクが相当高まると思います。

 

僕は、ここにはトレーサーで行こうとは絶対に思いません。(トレーサーでもベタ足つきですが、それでも怖いです)

場所によりますが、立ちゴケでもしようものなら間違いなくひとりでは起こせませんし、下手をすると大事故になりかねません。

 

ブレーキメンテナンスが必要

上ってきた急坂を今度は下って行かなくてはなりません。

僕はローギアで下って行きましたが、エンジンブレーキはあまり効きませんでした。

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そしてスーパーカブ110はドラムブレーキです。かなり低速で慎重に降りて行かなくてはなりません。

暗峠を登る際は、事前のブレーキメンテナンスは必須だと思います。

 

もう一つ、上下振動が激しいことも追記しておきます。

下の写真をご覧いただくとお分かりのように、道路にはスリップ防止用の円型の切り込みが入っています。グルービング加工のようなものだと思います。

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さらに、所々に溝蓋の無い排水溝が道路を横切っていて、これらがバンプとなって激しい上下振動を招きます。

YouTube映像を観て頂く上下振動の大きさが分かると思います。(GoProを自分の体にマウントしているので、本来は振動を吸収してくれるはずなのですが)

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さらに、凍結の可能性のある寒い時期は、暗峠走破はやめておいた方がいいと思います。

暗峠に行くときは、色々な準備を怠りなくやってから行くべきだと思いました。

 

 

モトブログにようこそ

ということで、スタートから頂上までノンストップで走った時の映像をモトブログにしてみましたので、良かったら観て下さい。

https://youtu.be/qpjf5iwvMYg


www.youtube.com

 

 

ブログ後記

今回は、奈良側へ行かずに頂上でUターンして帰ってきました。

下の写真は暗峠のスタート時点の付近・枚岡公園の入り口で撮ったものですが、ご覧の通り大阪平野の景色を観ることが出来ます。

この辺りも既に標高はそこそこ高いので、夏場は涼みと夜景観賞には良いかもしれません。(ただ、深夜にこの道を走ることはおススメしませんが…)

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次回は、新緑の季節にまたスーパーカブ110で行ってみたいと思っています。

その頃には、キャストホイール&チューブレスタイヤに履き替えていると思いますので、パンクのリスクも減っていることと思います。

 

(おわり)

 

 

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